【11/7開催】「中国サイバーセキュリティ法攻略セミナー」レポート

Pocket

こんにちは!
クララ株式会社、マーケティング部の大坪です。

2019年11月7日(木)に 東京駅近くの八重洲ロータリービルにて、「プロのコンサルタントによる中国サイバーセキュリティ法攻略セミナー」を開催いたしました!

今回は久しぶりのセミナー開催となりましたが、たくさんの方にお越しいただきました。

年々高まる中国サイバーセキュリティ法への関心

中国サイバーセキュリティ法(CS法)とは、中国での情報セキュリティ領域を取り締まっていくための、根幹となる基本法です。中国でデジタルが急速に発展していく中、国民の利益、そして国家の安全を保護する為に、発案から施行まで、約2年もの時間をかけて、策定された法律です。2017年6月に施行された当初は、基本法というだけあり具体的な規定や罰則事項は曖昧であり、中国に拠点を持つ企業も対策が必要なのかが判断出来ていなかったのが実情でした。

しかし近年立て続けに行われた法整備やその内容のアップデートにより、中国国内の企業はもちろん、中国に拠点を持つ外国企業(日本企業も含む)にとっても重要な法律として、国内外からの注目が年々高まってきています。

早いサイクルでアップデートされ続けるサイバーセキュリティ法と、グレーゾーンの存在

中国は法律制定の観点から、日本とは大きく異なる点がいくつかあります。

その1つが、法規制のアップデートの速度です。
経済の発展速度が倍速の中国は、法規制もそれに見合った速度で時々刻々とアップデートされていきます。中国サイバーセキュリティ法もその1つであり、2017年6月の施行から、2019年11月現在まで、パブリックコメントを含めて、10回近くも当該法律に関する公示・アップデートがありました。

そして、もう1つの違いがグレーゾーンの存在です。
先ほど、「基本法な為、具体的な規定や罰則事項が曖昧」とお伝えした通り、明確にされていないまま方針として法が公開されることが多々あります。しかしながら、法規制を高速でアップデートすることにより、そのグレーゾーンを次第に明確化していく動きが活発なのが、今の中国の傾向です。

2019年12月1日施行『安全等級保護制度2.0』

直近で予定されているのが、2019年12月1日施行が予定されている『安全等級保護制度2.0』です。

この法制度の施行予定に合わせて、弊社へも「対策は取っているつもりだが本当に充分なのか」、「解釈や対応が間違っていないのか」といったお問い合わせの声が急増いたしました。

そこで、まずはサイバーセキュリティ法が成立した中国デジタル事情の背景を理解し、中国公安局の求める指針にそったスムーズな対策を打てるようにと、今回は【サイバーセキュリティ法セミナー】を開催させていただきました。

中国サイバーセキュリティ法攻略セミナーの内容

登壇者のご紹介

当日はコンサルタントの秀山と、弁護士の李が前半・後半とそれぞれ登壇し、約1時間半にわたってお話させていただきました。


秀山 斌(Hideyama Bin)
中国で自ら起業した経験もある、ベテランコンサルタント。
日中双方の進出支援に対応しています。


李 静(Li Jing)
中国弁護士の資格を持つ、リーガルコンサルタント。
中国サイバーセキュリティ法、IoT分野において豊富な実績を持っています。

アジェンダ

1.2019年10月版 事例から学ぶ新中国ビジネスの今

中国は、日本とは比べものにならないスピードでDX:デジタルトランスフォーメーションが進んでいます。そんな、急速にDXが進む中国という背景理解を踏まえると、おのずと見えてくるサイバーセキュリティ法設立の必要性をご紹介いたしました。

■お話した項目:

  1. 最新の中国デジタル事情
  2. 何故サイバーセキュリティ法の設立が必要だったのか

2.サイバーセキュリティ法対策:背景から理解する本質・ビジネスへの影響と対策

そもそもサイバーセキュリティ法とは、何を目的に、誰が、何を取り締まる為の法律なのでしょうか?弊社に在籍する中国弁護士の一人、李より、改めてサイバーセキュリティ法の本質とその適応範囲を、具体例を交えてご説明いたしました。

■お話した項目:

  1. そもそもサイバーセキュリティ法ってなに?
  2. 法令が適用される範囲は?
  3. サイバーセキュリティ法が中国ビジネスに及ぼす影響
  4. 何故、サイバーセキュリティ法への対策が必要なのか
  5. 具体的な対策方法のご紹介

セミナー当日の様子

中国の最新のデジタル事情について話す、コンサルタントの秀山。コンサルタントが中国で詐欺にあった実体験は、教訓になりましたね。

グラフを交えて、中国のDXを説明、凄いスピードでDX化が進んでいます。

サイバーセキュリティ法アップデートにより、企業が求められる具体的な対応を、弁護士の李よりご説明しています。

参加者の声

今回は、サイバーセキュリティ法といった中国進出セミナーの中でもピンポイントのトピックでしたが、皆さんとても熱心に聞いていただきました。
参加者の皆様は、既に中国でビジネス・支店を展開している方、これから新たに中国への参入を検討している方と半々でしたが、サイバーセキュリティ法においては、(更なる)対策を模索している方がほとんどでした。

特に、Q&Aコーナーでは予想以上にたくさんのご質問を頂き、ご参加いただきました皆様からは、

「法に抵触する内容の具体的な事例がとてもわかりやすかった。」
「2020年1月施行予定の暗号法については、全く知らなかったので、助かりました!」
「実際にうちの業務がサイバーセキュリティ法の対象になるかがわかり、参考になった。」

といった、有難いお声をたくさん頂くことができました。

最後に

今後も継続的にアップデートが予測されるサイバーセキュリティ法については、中国ビジネスを検討・展開されている企業にとっては、情報収集が欠かせない課題です。

クララでは企業様の中国進出をご支援すべく、最新の情報をセミナーやレポート等で提供しております。
コンサルティングはもちろん、中国・アジアへのビジネス進出のためのノウハウ、ITに関するセミナー、越境EC、インバウンド向け集客支援など様々なテーマでの無料・有料セミナーも実施しておりますので、是非ご参加ください。

■クララ・セミナーページ

https://ci.clara.jp/seminar/

通常は会議室やオフィスでの開催となりますが、ご依頼があれば以前ご紹介しました『中国の結婚&SNS事情セミナー』のような訪問セミナーの実施も承っております。
中国進出をご予定されている企業様はぜひお気軽にお問い合わせください。

おすすめ