Nutanix(ニュータニックス)とは?特徴・構成・ハード/ソフトウェア・ライセンスを徹底解析
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Nutanix(ニュータニックス)とは
Nutanix(ニュータニックス)とは、2009年9月にGoogle (Google File System設計者), Facebook, VMware,NetApp, Oracle, Citrix, Palo Alto Networks, Cisco などサーバ、ストレージ、ネットワーク技術者が参集し設立されました。そして、2013年に日本法人が設立され、2016年にはNASDAQに上場しました。現在、日本のハイパーコンバージドシステム市場システムベンダー別売上額シェアは46.5%で、Nutanixが1位です。(2位はDellで16.2%)
※出典:IDC Japan, 2017年5月「国内ハイパーコンバージドシステム市場シェア、2016 年:健全な競争関係が市場の成長を促進」
Nutanixは、ハイパーコンバージドインフラの先を行くマルチクラウドアーキテクチャを構築、運用することが可能です。 NutanixのエンタープライズクラウドOSソフトウェアは、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ディストビューテッド(分散)クラウドの各オペレーティング環境を統合し、あらゆる規模のITインフラストラクチャーとアプリケーションを単一で管理する機能を提供しています。
Nutanixは100%のソフトウェア会社であり、CEOパンディ氏が、パブリッククラウドにもプライベートクラウドにも共通する統合基盤(サーバ、仮想化、ストレージ、ネットワーキング)を目指し、エンタープライズクラウドプラットフォームのデファクトスタンダードを目指に掲げました。
Nutanixの特徴
Nutanixは2Uサイズの筐体には4つのノード(サーバとローカルストレージ)が内蔵され、各ノードは10Gイーサネットスイッチで接続されており、この1台でサーバ4台によるクラスタ構成がとれます。また、サーバを増やしていくときにも、イーサネット経由ですべてのサーバを接続することができます。このようにローカルストレージ内蔵のサーバというシンプルな形態のハードウェアをネットワークでつないでいくだけというとてもシンプルな構成が、ハイパーコンバージドインフラの最大の特徴です。
さらに、Nutanixは、導入、運用管理、拡張、保守、リプレースにおける5つの課題を解決できます。
- ハイパーバイザーに依存しない、マルチハイパーバイザーのサポート
- ワンクリックでのセキュリティアップデート
- 好きなときにオンラインでのシステムの拡張/縮小が可能
- ローカルストレージによる圧倒的なIOPS性能
- サーバとストレージの管理UIが1つになっており、運用管理者の負担を軽減
Nutanixの機能
Nutanixのハードウェア
NutanixのアプライアンスにはNXシリーズとXpressモデルの2種類があります。
名称 | NX-1000 | NX-3000 | NX-6000 | NX-8000 | Nutanix Xpress |
アプライアンス | 2U /4ノードまた1ノード | 4ノードまた1ノード | 2ノードまた1ノード | 2ノードまた1ノード | 3または 4ノード |
モデル | スモールモデル
NX-1065S-G5 |
レギュラーモデル
NX-3060-G5 |
ラージモデル
NX-6035C-G5 |
バイスペックモデル
NX-8150-G5 |
シンプルモデル
SX-1065 |
対象 | 小規模環境 | 中規模環境 | 大規模環境 | 大規模環境 | 中小企業 |
特徴 | スモールスタートに最適 | 仮想化基盤に最適 | ストレージ増設に最適 | 高性能要件に最適 | 低価格・シンプル |
Nutanixのソフトウェア
Nutanixのソフトウェアは、あらゆるクラウド環境で動作し、IT運用を調和させ、分断した運用のない可動性をすべてのアプリケーションに適し、直観的で容易に利用が可能なコンシューマーグレードの管理機能を提供し、高度な機械学習技術により複雑な作業をワンクリックで行えるように設計し、導入や社内での管理にかかる時間を大幅に削減できる。
Nutanix Acropolis
Acropolisはあらゆるアプリケーションをどんな規模でも稼動させることができる、ターンキー型のハイパーコンバージドインフラストラクチャーソリューションを実現します。
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Nutanix Acropolisの特徴
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- データ保護:常にサービスを継続できる運用を可能にしたことで、データ保護と高い可用性を実現します。
- 仮想化:ハイパーバイザーを肥大化させることなく、高価なソフトウェアも使用せず、同時に仮想化コストを大幅に削減できます。
- ネットワーク:物理および仮想ネットワークトポロジーをアプリケーション単位で仮想化し、サーバーや仮想化機能、そしてストレージリソースの状況をひと目で把握することが可能となります。
- プラットフォーム:Nutanixプラットフォーム上の全ワークロードを集約し、集中的に管理することができます。
- ストレージ機能:スナップショットや高可用性、ディザスタリカバリ、重複排除機能など、多様なソフトウェアデファインドサービスをVM単位で提供することができます。
- セキュリティ:あらゆる製品開発工程がセキュリティ開発ライフサイクル (SecDL – Security Development Lifecycle) の対象となっており、そのセキュリティ基準は米国国防総省の基準をクリアしています。
Nutanix Prism
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Nutanix Prismの特徴
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- シンプル管理:ハイパーバイザーや仮想マシン (VM) の容易な管理を実現し、VMの作成やマイグレーション、仮想ネットワークの設定、ハイパーバイザーのアップグレードなど、日常的なワークフローを効率化することができます。
- オペレーション:Prismは、日々のデータセンター運用に関する膨大なシステムデータを解析し、インフラストラクチャーのパフォーマンス最適化に役立つ、実践的なインサイトを提供します。
- プランニング:クノロジーによって、様々な予測アルゴリズムを使用して最適解を発見し、キャパシティを最適な形で活用するための実戦的な推奨事項をワンクリックで提示することができます。
- モニタリング:VMにおけるパフォーマンスの問題の早期発見できます。
Nutanix Calm
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Nutanix Calmの特徴
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- ハイブリッドクラウド管理:パブリッククラウド消費の全体的な利用率とコストを一目で把握できるので、アプリケーションのプロビジョニングの決定はビジネスのニーズと予算要件に基づいて行うことができます。
- アプリケーションライフサイクル管理:一般的なアプリケーションの展開とライフサイクル管理を自動化し、容易に繰り返し可能にすることで、日常的なアプリケーション管理に費やす時間と労力をなくすことができます。
- ガバナンス:権限に基づいてユーザーの操作を制限し、役割ベースのガバナンスと管理者機能を提供します。エンドツーエンドのトレーサビリティとデバッグのために、すべての活動と変更が一元的に記録され、セキュリティチームの主要なコンプライアンスイニシアチブを支援できます。
Nutanixの構成
Nutanixのアーキテクチャ
Acropolis分散ストレージファブリックによって、仮想環境のストレージやデータをシンプルに管理することができます。DSFは、Nutanixクラスタを横断する形でフラッシュやハードディスクドライブストレージをプールして、iSCSI、NFS、SMBで共有できるよう仮想化レイヤに提供することで、SANやNASなどのソリューションを不要にしました。
出典:Nutanix社資料